夜明けまで 藤巻ゆかり

TOKYOパリス··2026/07/04

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シーン 1
【作品について】

夜明けまで 藤巻ゆかり ― 汗と吐息が刻む、一夜限りの真実

窓の外が白み始めるまで、彼女の肌の熱を忘れなかった。

カーテンの隙間から差し込む明かりが、床に長い影を落とす。彼女の背中が弧を描き、シーツに指が食い込む。汗が首筋を伝い、塩気が混ざった甘い匂いが立ち込める。指先が触れるたび、彼女の体温がじわりと移る。息遣いが合わさり、部屋の空気が熱を持った。夜の闇がゆっくりと色を失い、白み始めた窓の外から鳥の声が聞こえる。彼女の肌はまだしっとりと濡れていて、触れると指が吸い付く。起き上がる気配とともに、シーツの擦れる音が微かに響く。濡れた髪の先から滴が落ち、枕に小さな染みを作る。目が合うと、彼女は少しだけ口元を緩め、再び顔を背けた。その仕草の一瞬一瞬が、刻まれるように胸に残る。夜明けまでの時間だけが、二人を繋いでいた。

  • 窓辺の逆光に浮かぶ曲線
  • 耳元で絶える吐息のリズム
  • 朝露したたる肌の感触

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