青
ダイジェスト&ギャラリー
1 SHOTS【作品について】
青木ゆかり 放射能汚染 03 汗と空白に溶ける体温 記憶の残滓を辿る濃密なひととき
肌の奥から立ち上る記憶の匂い。汗の温もりが、消えない痕跡を辿らせる。
薄暗がりの部屋、窓から差し込む白い光だけが、彼女の肌を浮かび上がらせる。青木ゆかりは、無防備な姿勢で横たわる。汗がうっすらと浮かぶ胸元、日焼けした跡と、新しく染み込むぬめりが混ざり合う。彼女の指先が、自分の腕を撫でる。その指は、かつて触れた何かをなぞるように、ゆっくりと動く。彼女の鼻梁を伝う汗が、滴り落ち、シーツに染みを作る。その染みは、彼女の身体の輪郭を描き出すように広がる。彼女の記憶は、この汗や匂いに閉じ込められているのだろうか。彼女の呼吸は、次第に浅く、速くなる。それに合わせて、汗の量が増える。彼女の下腹部に溜まった汗が、重力に従って、腰へと流れ落ちる。その滑らかな軌跡を、彼女自身の手が追いかける。彼女の指先から伝わる震えが、空気を揺らす。彼女の口元から漏れる吐息は、生暖かく、かすかに塩の味がする。彼女の肌の温度が、外気と混ざり合い、部屋全体に拡散する。彼女を包むこの空間は、彼女の記憶と感覚だけが満ちている。
- ▸汗がにじむ肌の熱
- ▸空白に漂う記憶の残滓
- ▸指先で辿る感覚の痕跡
