ダイジェスト&ギャラリー
21 SHOTS【作品について】
ポケベルフレンド II | 呼び出し音で始まる、ふたりだけの密室
ポケットの中で震える呼び出し。それは、知らない誰かからの合図。
ポケットの中でバイブレーションが震える。数字だけのメッセージに込められた意味を、彼女はひとり読み解く。画面に浮かぶ「090」の3桁。それが今夜の待ち合わせ場所を示す暗号だ。電話ボックスで受話器を握る指が震える。向こうから聞こえる声は、想像よりもずっと低く、優しい。 廃墟のような倉庫の片隅で、ふたりは触れるだけのキスを交わす。言葉は少ない。彼の指が彼女の手首を掴み、壁に押し付ける。時計の秒針だけがやけに大きく響く。肌の温もりが、冷えた空気の中で溶け合う。 ポケベルはもう鳴らない。あの数字の羅列は、永遠の謎のまま胸に沈む。
- ▸呼び出し音で始まる秘密の邂逅
- ▸ポケベル越しの甘い声の誘惑
- ▸90年代の切ない恋の記憶




















